
だけど営業に配属されて、どうすればいいかわからない

自分では営業に向いていないと思っていても、会社から配属されて仕方なく営業活動をしている人もたくさんいます
世の中には適性と希望を踏まえ配属先を決める会社が多いですが、人数が少ない会社や全部署を異動させる方針の企業などではこの限りではありません
配属の不満に対して会社に相談できるような行動力のある人ならば特に悩む内容ではありませんが、会社にも相談できず先述のように苦手意識を持ちながら営業活動をしている方に向けて、相手との信頼関係を築くための簡単で手軽に試せる3つのテクニックをご紹介したいと思います

ちょっとしたコツで相手との距離を縮められます
Contents
単純接触効果

言葉だけを見ると何やら難しく感じるかもしれません
ですが、実際は至ってシンプル
日常生活の中でも、誰もが無意識にその効果を体験しています
例えば
・初対面で興味がなかった人でも何回か会う機会を重ねるうちに、警戒心が薄くなって印象が良くなったことはありませんか
・テレビから流れるCMソングをいつの間にか口ずさんでいたことはありませんか
・いつも同じ電車に乗り合わせる人のことを好意的に気になったことはありませんか
これこそが「単純接触効果」
「接触回数が多いほど相手に好意を抱きやすくなる」という
1968年にアメリカの社会心理学者のロバート・ザイアンスによって提唱されたれっきとした心理効果なんです
この効果は営業活動にも有効です
「提案材料がないのに上司から営業を回ってこいと言われる」
「営業先で何を話せば良いかわからない」
そういった方は臆することなく、とりあえず足を運んで下さい
提案がなくても結構です、何を話して良いのかわからないままでも構いません
まずは、相手との距離を縮めることが目的です
ふと顔を出して「何かお手伝いできることはありませんか?」
「お困りのことがあればいつでもお声掛け下さい」
それだけで帰ってしまっても大丈夫
信頼関係が築けていないうちは、不必要に居座っても相手にとって迷惑です
何度も少しづつでも通っているうちに、相手の警戒心も薄れて困ったことがあれば話を持ちかけてくれます
「そうそう、丁度聞きたいことがあってね」
そこで親身になってお手伝いをすることから信頼関係が築けます
ただし注意点が一つ
第一印象がマイナスだと好意を抱きやすいどころか逆効果になることも!
そこで次の法則のご紹介
メラビアンの法則

名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか
この心理学の法則は1971年にアメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンが提唱した概念です
人がコミュニケーションをとる時に、どんな情報に基づいて印象が決まっているのかを実験を用いて検証し、以下の3つの情報から判断しているとまとめられました
言語情報【Verbal】7%
聴覚情報【Vocall】38%
視覚情報【Visual】55%
この3つの頭文字【V】から3Vの法則とも呼ばれます
視覚情報【Visual】
つまり視覚情報=外見・表情・態度など見た目の情報が第一印象に一番大きく影響を及ぼします
いくら営業先に足を運ぼうとも、相手との距離が縮まらなければ意味がありません
単純接触効果をより高めるためにも、自分自身の身だしなみは綺麗に整えましょう
ポイント
・髪型を整髪料でセット
・眉を整える
・清潔感のある服装
・背筋を自然に伸ばした姿勢
・広角を少し上げる程度の自然な笑顔を意識する
これだけでも随分印象が変わります
しかしメラビアンの法則の有効性はそれだけではありません
聴覚情報【Vocall】
次に聴覚情報=声の大きさや高さ・口調・会話のテンポが大切です
同じことを話すのでも、声のトーンや話し方の違いで相手への伝わり方は全く変わります
楽しいことを伝えたい時にボソボソと抑揚なく話しても楽しさは伝わりません
説得力を持たせたい時にケラケラと笑いながら伝えても軽く捉えられます
相手に好印象を与えるためには次のポイントを意識してください
ポイント
・営業先では声のトーンを普段より1音高くする
・言葉に抑揚をつける
・相手の会話のテンポに合わせる
言語情報【Verbal】
最後に言語情報=会話の内容・言葉そのもの
営業が苦手という方には口ベタ、話すのが苦手という人もたくさんいるかと思います
会話はコミュニケーションの土台、相手に明確な情報を伝える大切なツールであることは間違いありません
でも恐れないで下さい
相手の印象に大きく影響するのは視覚と聴覚の情報で93%
言語による印象は7%です
言語を疎かにしているのではありません
言葉と会話はもちろん重要です
しかし、たとえ会話が上手に出来なくても、
見た目や話し方で補うことが可能なのです
本当に大切なものは思いやりです
思いやりは気持ちや感情に現れます
いくら営業や商談で上手に言葉を並べてスラスラと会話・提案ができても、思いやりが伝わらなければ人の心は動きません
言葉を使わない視覚情報+聴覚情報=「非言語コミュニケーション」は「会話や提案」を強化して正しく伝えるための大切な武器でもあるのです
ミラーリング効果

ミラーリングとは相手の仕草や言動を真似することによって、親近感や信頼関係を築く心理学テクニックです
心理学テクニックと言っても決して難しいものではなく、とてもお手軽に試すことができます
初対面の人でも出身地や地元が一緒だったりすると打ち解けやすかく距離が縮まることがありませんか
人は自分と共通点のある人に対して自然と好意を持ちやすい傾向にあるのです
相手の真似をする=共通点を作ることで「あなたと仲良くなりたい」というメッセージになるとともに
相手に親近感を与えて自然と信頼関係が築きやすくなります
よく代表的な例として
・同じタイミングで飲み物を飲む
・同じ表情をする
・相手の言葉をそのまま繰り返す
・同じタイミングでトイレに行く
などが挙げられますが、注意点が一つ
過度に真似をやりすぎると動作が不自然になり、かえって警戒されることになりかねません。
営業先でミラーリングをする際には、次の2つを意識するだけでも自然で十分な効果が期待できます
ポイント
・相手の話し方のペースに自分の話し方も合わせる
・相手が明るい時には自分も明るく、真剣な時には真剣にするなど感情を同調させる
まとめ

営業に苦手意識がある人にとっては、営業先に赴くこと、先方と話しをすること、本来営業職にとって当たり前のことが辛くて億劫でたまらないと思います
しかし、ちょっとしたコツを意識するだけで相手との信頼関係を築くことは可能です
自社の商材を販売するためにも、サービスを契約してもらうにも、まずは何より信頼関係がないことには成り立ちません
ノルマに追われて商品の説明とお願いばかりになっていませんか
身だしなみを気にせず感情の乏しい応対をして、相手に不快感を与えていませんか
そのせいで通いにくくなっていませんか
自分は営業が苦手だ、向いていないと思う人こそ上記の3つのテクニックを意識して相手に接してみて下さい
相手との距離が縮まれば、苦手意識も薄くなり少しづつ自信もついてきます
自分に自信がない人、魅力を感じない人は相手からも安心して仕事を任せてもらえません
相手との信頼関係を築くためにも、自信と魅力を身に付けるためにも、簡単なことから始めていきましょう
少しでもお役に立てば幸いです
それでは!