はじめに
Javaでプログラミングを始めると、最初に必ず登場するのが boolean（ブーリアン） というデータ型です。
条件分岐やループ処理といった基本構文で常に使われる、とても重要な存在です。
この記事では、booleanの基礎から、よく登場するwhile文との関係、さらにBoolean（ラッパークラス）との違いまで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
booleanとは
boolean（ブーリアン） は、Javaのプリミティブ型（基本データ型）のひとつで、
「true（真）」 か 「false（偽）」 のどちらかだけを持つデータ型です。
「ログインしているか？」
「年齢が20歳以上か？」
「処理が終わっているか？」
といった“YES / NO” を扱うときに欠かせません。
booleanの型の基本
宣言について
boolean型は以下のように宣言します。
boolean フラグ名 = true; // もしくは false例：
boolean isActive = true;
boolean hasCoupon = false;if文とよく使われる
boolean isMember = true;
if (isMember) { // isMember が true かどうかを判断
System.out.println("会員です");
}また、比較演算子（>=, == など）は結果として boolean を返します。
int age = 20;
boolean isAdult = age >= 18; // true が入るbooleanは条件式を表すための最も基本的なデータ型で、
Javaプログラムの判断部分を支えている存在です。
booleanとBooleanの違いについて
基本的な違いについて
Javaには似た名前で、
boolean と Boolean の2つがあります。
| 種類 | 役割 | 特徴 |
|---|---|---|
| boolean | プリミティブ型 | null を扱えない、軽量、処理が早い |
| Boolean | ラッパークラス | オブジェクト型、null が使える、多くのメソッドを持つ |
違いのポイント
boolean はプリミティブ型
純粋な値（true/false）だけを扱う軽量な型です。
boolean flag = true;Boolean はオブジェクト
null が入ることがあるため、データベースやAPI処理で使われることが多いです。
Boolean flag = null; // OKオートボクシング・アンボクシング
Javaは自動的に boolean と Boolean を相互変換します。
Boolean flagObj = true; // boolean → Boolean に自動変換
boolean flag = flagObj; // Boolean → boolean に自動変換ただし、Boolean が null の場合には注意が必要です。
Boolean flagObj = null;
boolean flag = flagObj; // ← NullPointerException の原因初心者はここでつまずきやすいので、Boolean を使う場面では null チェックが重要です。
まとめ
まとめ
- boolean は true / false の2つだけを扱う基本データ型
- 条件分岐（if）やループ（while）で必ず使われる
- 比較演算子の結果やフラグ管理にもよく利用される
- Boolean はオブジェクト型で null を扱えるが、その分注意が必要
booleanはプログラムの「判断」を担う非常に重要な型です。
基礎をしっかり押さえることで、条件分岐やループ処理の理解がグッと深まります。
語録集
プリミティブ型
Javaが用意している「基本的なデータ型」のこと。
数値、文字、boolean など。
シンプルで処理が速い。
true / false
boolean型が持てる2つの値。
true = 「正しい」
false = 「正しくない」
条件分岐（if文）
状況に応じて実行する処理を変える仕組み。
「もし〜なら、これをする」という書き方。
ループ（繰り返し処理）
同じ処理を何度も実行する構文。
while文やfor文などがある。
ラッパークラス
プリミティブ型をオブジェクトとして扱えるようにしたクラス。
boolean のラッパークラスは Boolean。
null
「何も入っていない状態」を表す特別な値。
Boolean は null を入れられるが、boolean は入れられない。
オートボクシング
boolean と Boolean のように、
プリミティブ型 ⇔ オブジェクト型を自動で変換してくれる仕組み。
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